加速器分野J-PARC・iBNCT・KEK
大強度陽子加速器施設(J-PARC)は、日本原子力研究開発機構(JAEA)と高エネルギー加速器研究機構(KEK)との共同プロジェクトとして発足し、世界最高パワーの陽子ビームを生成する陽子加速器施設と中性子、ミュオン、ニュートリノ、そしてハドロン実験施設で構成されています。これらの実験施設は、国際的な研究拠点として国内外から多くの研究者や企業を迎え、基礎科学から産業応用の分野まで、多様な研究・開発の推進に取り組んでいます。これらの施設における加速器等の運転から実験施設での実験支援まで、多種多様な業務の技術支援を行っています。[東海事業所]
筑波大学病院の放射線治療装置(iBNCT001)は、陽子ビームを加速する陽子線加速器、加速した陽子ビームを照射室内に導く陽子線輸送装置、中性子を発生し治療に適切な中エネルギー中性子に調整して患者に照射する中性子発生装置により構成されています。これらの装置を運転し、安定した中性子が発生させ、がん細胞に取り込まれたホウ素薬剤との反応で、がん細胞を破壊して治療するといった業務の技術支援を行っています。[つくば事業部]
業務紹介
J-PARC加速器施設 [東海事業所]
①分析業務:GC(ガスクロマトグラフィー)による、Heガスサンプリングやガス成分の分析
②解析業務:各種構造物を3Dモデル化し、強度や振動を解析
③製作業務:電磁石・実験装置に関連する治具の開発及び設計製作
④測量業務:3D形状測定機、LT(レーザートラッカー)による、電磁石及び壁・床等の測量
⑤保守業務:パワーマニピュレーター操作による、水銀ターゲット容器交換及び周辺整備
⑥保守業務:レーザー光路の構築(レーザー光源用光ファイバケーブルの製作、光路調整)
⑦改善業務:オシロスコープ使用による、信号・電源回路の解析及びノイズ低減対策
iBNCT001装置[つくば事業部]
①iBNCT001装置の運転(加速器、電磁石、真空装置、ビーム診断、冷却水循環装置等)
②iBNCT001装置のメンテナンス、点検保守、放射線管理、実験補助作業
加速器部所属の2020年入社の社員。
主に、ニュートリノ実験施設の運転保守業務に従事している。